土曜日, 10月 28, 2006

東京都小金井市の油そば屋「一平ソバ」

 この日俺はなぜか東京郊外の街を歩いていた。時間は昼過ぎ。さすがに腹がへってきて、何か物を腹に入れないと堪えられなくなっていた。と、そこに現れたのがこの店だ。
 
 「油ソバ?」と思ったが(実は知ってる)、他に店もないし入ることに。

 店に入ると目の前に食券販売機が。店員がお金を触ることにあまりいい気がしない俺にとっては好印象。店内は4人がけの席がいくつかあり、中央には大きな円テーブルに10席ほどあった。食券機を見ると油そばをメインにして醤油・味噌・塩ラーメンや定食など幅広く扱っているみたいだ。俺は外の看板にも書いてあった油そば(中)を選ぶとおばちゃんに券を渡した。おばちゃんの肩越しに見える厨房には家族経営のにおいがした。中央の円テーブルに案内されちょこんと座る。常連がメインの客層のようで新参者の俺にはちょっと居場所がない。壁には法政大学生と思しき写真がたくさん貼ってある。どうやら卒業式の写真らしい。学生に支持されている店なんだな、と思った。

 店内をあちこち見ていると「おまちどうさまー」の声と共におじさんが油ソバを持ってきた。
 
 トッピングは控えめとでも言っておこうか。メンマ・チャーシュー・なるとにねぎ。油ソバなので当然スープなんぞ入っていない。それでは早速一口いただく。うん、うまい。なるほど、味はしっかりついていて美味しい。麺は太いこともあってコシがあり噛み応えがある感じだ。

 最初のうちは美味しい。けどやっぱり飽きてくる。だが、ふとテーブルを見るとマヨネーズにすりゴマ、酢に紅しょうが、そして特製と思しきラー油があるではないか。周りを見ると各々自分の好きな味になるように変化を加えて食べている。油ソバだけに油の甘さがくるのでここは1つパンチが欲しいなと思い特製ラー油を麺の上に「パッパッ」と散らしてみた。

 麺を吸う。これがむせるくらい辛い。が、この辛さが油ソバの味とマッチしてとてもいい。更に俺はすりゴマと紅しょうがを散らす。ゴマの香りと紅しょうがの味が更にアクセントになっていい感じだ。うまいうまい。

 「ご馳走様」。一言声をかけて店を出る。

 最寄の東小金井駅までは15分とちょっとかかる。「なぁに、ちょうどいい散歩になるさ」なんて思いながら、赤く色が変わりつつある街路樹を見ながら重ったるくなった腹を抱えて駅まで歩いた。
 

一平ソバ

地図はこちら→Mapion。 Posted by Picasa

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